山へよする
一応手元にあるのは単行本なんですが、初版復刻本なのでまずまんま入手は不可です。
名前は聞いていたの。
出るまでの経緯が有名だから。
ま、で、読んでどうかと言うと...えー、(ほぼ書き下ろしの)短歌集だったので、自由詩に慣れた私にはえっらい読みづらい。きゅうきゅう言ってるので感想まではまだ書けないかも〜。
ま、悲恋ネタなんですけどね。
当時既にバツ1子持ちだった竹久夢二と、彼の企画した便箋やはがきが置いてある店のお客さんだった彦乃さんの恋が、彼女が結核で亡くなるという形で幕引きしたあとに出された本だったと記憶しています。
「山」というのは、暗号名前で手紙をやり取りしていた時の彦乃さんの呼び名。
まぁ状況から言って、そうそう簡単に許してもらえる間柄ではなかったのはご想像の通りで、ふたりのことがバレたところで、彦乃さんはおうちから出られなくなってしまった。
でですね。
ここで立ち上がったのが、彼女が通っていた女子美術大学のOB(OGか?)だったんですよ。
京都に居たその先輩は「私の口利きで京都で絵の勉強を続けさせてあげよう。先生は紹介します」つって、彼女を京都に呼び寄せたのね。
もちろん、当地には夢二が待ってたと言う。
.....今はどうか知りませんが、同窓生の道ならぬ恋を援助するのは、女子美大生の仁義だったそうです(!)。
結局京都で彦乃さんは体調を崩して東京に戻らざるを得なくなってしまい、そのまま病気でなくなってしまったのですが。
うーん。
高校に居た時は、この一件を書いた記事、気が付かなかったのよねー。
大学出てから夢二の特集本(高校の図書室にもあったので一度見てはいたの)でこの一件を読み「しまった」てちょっと思いました。だって、受験は出来たかもしれなかったんで。彦乃さんの後輩ってのはちょっとおいしいじゃん?
日程が武蔵野美大と重なっていたので諦めたんですよ、実は。ま、結局そっちはすべって、武蔵野美大のよくない噂(同棲率全国一位だったらしい)を聞いていた叔父が胸を撫で下ろして私を怒らせたりしましたが。
...彦乃さんの話をスルーしたところが私の運命だったかも(笑)。
いずれにせよジェニーには出会えたと思うけど、仕事にするまで付き合えたかは微妙だと思う、女子美に行っていた場合。
まあ話を戻すと:そんな経緯があるので、読みにくい短歌の数々はちょっと切ないものが多い。でも夢二の場合、やっぱり有名な歌になったりして残っている詩の方が出来はいいかも。
昨日書いた通り、夢二の作品はまだごそっと一山。
当分、退屈しないで済みそうですよ。
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