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2008年8月 8日 (金)

the taste of HONEY

K3200056

台所の棚の一番上にあるガラス瓶を見た娘に尋ねられました。
「ママ、あの瓶の中のキャンディーは食べられるの?」
「ああ、あれはもう古くなっちゃったからダメ。ママが死んだらお棺の中に一緒に入れて頂戴。あっちで食べるから」
「ふーん」

もう10年は経ったでしょうか。
HONEYというお菓子メーカーが倒産しました。
最期の頃はテディベアやクリスマスオーナメントにも手を広げていたので、援助してもらっていた日本テディベア協会は大打撃を受け、その年のクリスマス商戦はどこか穴の開いたようなものになってしまった記憶があります。
あちこちの駅ビルなどに出店し、バラ売りのキャンディやチョコレートを置いていたので、よく買いに行きました。まるくて大きなソーダキャンディは沢山買ってポケットに入れておき、休憩時間などに友達と食べていました。苦手だったシナモンが大丈夫になったのもHONEYのキャンディがきっかけじゃなかったかな(でも最初に「ぎゃー」と言ったのもここのだった)。

倒産の話はniftyのおもちゃフォーラム・人形会議室で聞きました。
ショックでした。
話を聞いてすぐあちこちのショップに駆けつけて、もう食べられなくなるであろう思い出の味を必死で買い集めたのが件の瓶の中身。大事にしすぎて、買ったキャンディはほとんど手をつけられませんでした...。
今食べても多分途方もなくまずいだけ(苦笑)
とてもじゃないけど捨てられないし、あっちに持って行くしかないんですよねえ。

キャンディの包みを剥いて口に放り込んであげた時の相手のにっこり笑う顔や、お店でどれを幾つ買うか迷っていた時の至福感。
ぎゅっと閉まったままの瓶の中には、今もそんな記憶が残されています。

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コメント

あぁ、懐かしい。
見なくなったと思ったら、倒産だったんですねぇ・・・
残念だなぁ。

なんか素敵なお話だわ・・・っと、キュンっときちゃいました(笑

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