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2009年9月14日 (月)

血は争えない

父方の祖父は鈴コレクターでした。
元々は民俗文化とかを趣味で研究していたらしいのですが、鈴にハマって抜けられなくなりました。何しろ鈴が気になって古道具屋の前を素通り出来ないってんですから筋金入りです(笑)
当然、知り合いも旅行土産その他ご挨拶で鈴を買って来る。
家中、古今東西ごたまぜで鈴だらけでした。
とうとう、雑誌やテレビまで取材に来る始末で。
没後かなり経ってから某大新聞社が来た事もあって、その時は私と父が物置から鈴を引っ張り出して祖父の代わりに写真におさまりましたっけね。

鈴集めの他にも、絵を描いたり(洋画家の知り合いが多かった)、俳句を詠んだり(まぁこれはかなり年をとってから始めたのでほんとに趣味の範囲内だったらしい)、多趣味な人でした。
芸術方面ヤクザな血は息子3人をスルーして孫娘3人に受け継がれ:

  • 長男の娘は音大を出てウィーンに留学、大学で講師をしつつピアニストとして活動
  • 次男の娘の私は(今はリタイアしてるけど)美大出てデザイナーやホビー系ライターの真似事をしたりし(ウチの人形の数もものすごい事になってるので、コレクターの血は私のところに来たらしい)
  • 三男の娘はホームステイ先でいきなり美術方面に開眼してアメリカの美大を卒業、カメラマンになってしまいました。

鈴コレクションは結局祖母が亡くなった後、どこかの博物館に寄贈したそうです。
他にも細々とした美術品が少々あったようですが、とにかくコンディションがよくなかったとかで(実はいつかこれ欲しいって意思表示してたアイテムもあったんですけど....ぼろぼろだったみたいで)殆どが処分されてしまいました。
あの古い家で、沢山の鈴と一緒にゆっくりと流れていた時間はもう戻ってきません。

でまぁ、孫の私が今似たような事態になってるんですけどね、人形で(笑)。おもちゃ屋の前を素通り出来ない血はほんにまぁ難儀ですともよ。

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