アオスジアゲハが好きなワケ
子供時代は近所に楠なんてありませんでしたから(陸の孤島の団地っ子でした)、せいぜい誰かが捨て鉢したのが育ったサンショウやレモン、生け垣のカラタチについたナミアゲハやクロアゲハを拾っては育ててました。
たまーに迷い込んでくるアオスジアゲハって、なんとなく憧れでしたね。
どこで生まれて育つのかさっぱりわからなかっただけ余計に。
いま住んでいるあたりは海に近いので、潮風に強い楠やタブノキがよく植えられてます。アオスジアゲハの食樹です。越してきたばかりのなんにも知らなかった時期に自宅マンション前の楠でアオスジアゲハが大発生し、彷徨う5齢ちゃん(蛹化前のいてもたってもいられない時期の子たち)を数匹樹上に戻して、で、あれこれ調べて、透き通った黄緑の幼虫さんたちの素性がわかった次第ですが......いかんせん楠はせいたかのっぽなので、幼虫が下の枝にいなければ見つけられません。
実際に飼うようになるまでは数年かかりました。
.......「数年」というのはですね:ある程度年数が経つと、鳥が楠の実を食べてう*ちしたところから小さい樹が育ってきて親がそこに産卵、目につきやすいところに幼虫が居るようになったんですよ(苦笑)<犯人は多分ヒヨドリ
飼ってみるとたかが虫の子供なのに、かなり個性がはっきりしてる。
暢気な子。
カリカリしてる子。
天然な子。
まぁ、人間に飼われてると敵が居ないようなもんなので、普通だったら致命的なミスをすると淘汰されてしまうところをのうのうと育ってしまう為にそういう事態になってるんではと勝手に推察。だって、飼われてる子は失敗してもちゃんとケアしてもらえますからね。ピリピリしてる子だけが実際の野良ではオトナになってるのかもしれない。
.....それにしてもアオスジアゲハ子ちゃんたちは、ナミアゲハ子/クロアゲハ子に比べるとボケ倒し率がハンパじゃないです。幼虫が枝から落ちることは自然界では死を意味しますが、葉っぱの根元がおいしいのでつい自分の足場の葉の根元を齧って落ちるというパターン、多いですよー。今日もそれやらかしたと思われる野良っ子を助けましたが、ナミアゲハ子ではこういうことはまずありませんでしたから。
葉の裏にサナギを作る習性だって、羽化の最中に風が吹いたら落っこちてアウトの確率が高そうなのに改めないのはどうかしてると。足場より擬態を選ぶのはほんとに不思議です。
この天然ボケは他にも知ってるなあと考えてみたら、朱鷺が似たような感じでした。
私の朱鷺好きは昨日今日にはじまったことじゃない(笑)
あのパターンなら仕方ないっつーか(笑)
あとねあとね、他のアゲハ系のお子さん方は4齢までは鳥のう*こみたいなのに、アオスジアゲハ子は3齢くらいからもうきれいな緑色ってのもポイント高い。
サナギは日本の蝶の中では、ツマグロヒョウモンと並ぶ最も美しいものだと思いますしね(スミレの葉を食べるツマグロヒョウモン子はほぼ毛虫なルックスですが、おしりで葉っぱからぶらさがるきれいな金色のサナギになります)
さて、私は今度は卵3個もついた小枝を持って帰って来ました。
理由:まわりにほとんど若葉のない「ひこばえ」にナニを血迷ったのか3つも卵が産みつけてあったから。生まれた子たちが食い詰めるのは火を見るより明らかだったので保護したという次第。まったく、アオスジアゲハがここまで考えなしな虫だとは思わなかったよ。
三つ子は初めて。
うまく育つといいんだけど。
« すっかりご無沙汰 | トップページ | びちびちびちびち »
「ペット」カテゴリの記事
- ひとりでできるかな(2013.09.12)
- 2匹放すのは初めてだったかな(2013.05.31)
- ちょい育児疲れってゆーか(2013.05.17)
- 越冬なう(2013.01.08)
- 天使が空から降ってくる(2012.08.11)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント